事実を知るのは 何処までがいい?

図書館で返却日を延期した本『わたしを離さないで』はもう読み終わり、返却しました。


お話の中で『ネガティブな事に関しての真実を 何処まで本人に伝えるべきか。。。』
人それぞれの「自分は、、、」、「あの人なら、、、」との意見の違いが書かれていて、
ふと私の彼が病気で亡くなった時の事を思い出しました。


日本ではガン患者さんご本人には伝えない場合もある、と聞いたことがありますが、
ここの病院のお医者さんは私に特に相談ないまま、本人にはっきりと


「ガンが脳に転移しているので、もう治療ができません。余命は3週間、3ヶ月か、、、はっきりは言えません。」


と言いました。
まぁ『合理的』で『直接的な会話』を好むオランダですから驚きはしませんでしたが。


帰宅後、本人はまだ「入院前に通っていた週2回の軽い運動に戻りたい!」と言うので、
私がその場所へ可能か聞きに行きました。お返事は、


「治る可能性のない患者さんは受け入れられない事に決まっている。」と。


オランダでは『事実を受け入れ、安楽に自分の最期を過ごしなさい!』って事なんですよね。勿論それは正しい考えとも思います。実際のところ、家から徒歩3分のそこへ行く体力も もう彼にはなかったと思います。


でも私はそのお返事を聞いて絶望的な気持ちになりました。彼には、寝たきりの自分を受け入れるより 最後まで頑張ろうとしたけど無理だった、、、の方が合っていたと思うから。複雑です。


ブログ『偶然の誕生日』で出てきた英語の先生と英会話の個人レッスンをしていた時に、


『White lie』(罪のない嘘)


というのを教えてもらいました。 


嘘は嫌いだけれど、これは好きだな✨


夢ばかり追って現実を見なければ痛い目にあう事もある。でも今の生きづらい世の中、ネガティブな現実ばかりに気をとられていたら、投げやりで退屈な人生になってしまうのでは?と思います。50歳代で『夢』と思える事を見つけるのは難しいけれど、毎日『ワクワク』できる様なことは探していきたいと思っています。